山好き男の登山奮闘記

古い新しい問わず様々な山行を徒然なるままに記す山行駄日記

【北岳〜間ノ岳1泊2日】初のソロ本格テント泊で南アルプスの盟主に挑む(前半)

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思い出の山行第3回は「北岳間ノ岳テント泊1泊2日」です。

2022年8月23日から1泊2日で広河原から北岳間ノ岳をテント泊でピストンしました。登山を本格的に初めて3年目、テント泊は練習とグループ登山の2回しかありませんでした。どこかソロでがっつり登ってテント泊に挑戦したい!そこで選んだのが北岳北岳山荘でテント泊、翌朝には間ノ岳で日の出を拝み、ピストンで広河原へ戻る計画で南アルプスの盟主に挑戦しました!

【アクセス】

自家用車を利用

東京→中央道→中部横断道→白根IC→県道107号→県道20号→市営芦安駐車場

【コース】

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距離:18.9km 累積標高:登り2423m 下り2412m

1日目:7時間00分

広河原(6時00分)→第一ベンチ(7:00)→白根御池小屋(8:20)→北岳肩ノ小屋(11:05)→北岳(11:50)→北岳山荘(13:00)テント泊

2日目:9時間15分

北岳山荘(3:15)→中白根山(3:50)→間ノ岳(5:05)→中白根山(6:15)→北岳山荘(6:35)→北岳(8:55)→北岳肩ノ小屋(9:35)→白根御池小屋(10:55)→第一ベンチ(11:55)→広河原(12:30)

北岳山荘

宿泊は北岳山荘のテント場を利用しました。テント場の利用料は1100円。私が登った2022年は、山荘は改装中でテント場だけの営業で人も少なく快適でした。現在は改装は終了して山荘も営業しています。

水場は山荘で無料で水の補給ができましたが、稜線上なので水の状況は事前に確認した方がいいかと思います。トイレがとにかく綺麗でバイオトイレ?かと思いますが、清潔で素晴らしいトイレでした。

稜線上のテント場なので風が強いと心配ですが、最高の景色を眺めれるテント場でおすすめです!北岳山荘はテント場も要予約で、オンラインで予約できます。

北岳山荘 - 山梨県 南アルプス市 -自然と文化が調和した幸せ創造都市-

【登山前】

市営芦安駐車場

市営芦安駐車場(第二)

市営芦安駐車場を利用しました。北岳の玄関口である広河原まではマイカー規制なので、芦安に車を駐車してバスか乗合タクシーに乗り換える必要があります。

芦安駐車場は無料で第1から第8までありますが、おすすめは第2。第2はバス停の横で乗合タクシー乗り場にもなっており、トイレもあります。第3も近いのでおすすめ。ただやはり第2から埋まっていくので、特に休日は駐車するのはなかなか難しいです😅ちなみに第3も近くておすすめです。

この日は深夜1時頃に到着しましたが、有休を取って平日だったこともあり第2に無事駐車できました。駐車場で車中泊をして翌日に備えます。

少し古いので最新の情報を入手する必要はありますが、すごく参考になるホームページです。↓

芦安駐車場ってどこ?南アルプス北部登山に便利な無料駐車場ガイド - 南アルプス36

芦安から広河原へ

乗合タクシー乗り場の様子

芦安から広河原に行くには先ほども書きましたが、マイカー規制によりバスか乗合タクシーを利用するしかありません。広河原までの料金は、2023年時点でバス1330円、乗合タクシー1500円(協力金含む)です。始発時間はバス5時15分、乗合タクシー5時10分とほとんど変わりません。どちらを選ぶかは好みだと思いますが、私は乗合タクシーを選びました。ソロでしたが予約も出来ましたし、並ぶストレスを考えると300円の違いは高くないと私は思いました。

ちなみに帰りも乗合タクシーを使いました。下山して広河原に着くと、乗合タクシーが待ち構えていて運転手さんがお誘いの声を掛けてくれます。ちょうど良いバスの時間がなかったので、ありがたく利用させてもらいました。(笑)

【1日目 広河原〜北岳山荘】

広河原〜北岳肩ノ小屋

広河原

乗合タクシーで広河原に到着。登山を始めてから広河原という地名を良く耳にしましたが、この時が初めての広河原でした。広河原山荘は建て替えたばかりですごく綺麗です。残念ながら雲が厚く天気はいまいちですが、2日目は好天が期待できるので頑張って登ります!

最初に渡る吊り橋

吊り橋を渡り、登山道に進みます。

南アルプスらしい樹林帯

まずは南アルプスらしい樹林帯をひたすら登ります。

白根御池小屋

白根御池小屋に到着。広々とした立派な小屋です。もちろんトイレもあります。南アルプスの天然水?を補給させていただきました。水は無料で自由に飲むことができます。本当にありがたいです!

白根御池小屋のテント場

白根御池小屋のテント場です。池沿いの綺麗なテント場です。でも北岳までは少し遠いかな…

草すべり途中から眺めた白根御池小屋のテント場

白根御池小屋を越えると「草すべり」と言われる急登です。この山行でここが1番きつかったな〜テント装備も背負い慣れていなかったので、特に辛かったのかもしれません。振り返ると白根御池小屋のテント場がかなり下に見えました。

黄色の花が綺麗

花は全くわかりませんが、綺麗だったので撮影。この黄色の花の名前は何なのでしょう?

急登の草すべり

草すべりは、なかなかの急登です。結構きつかったな〜この急登を登りきれば北岳への稜線に出ることができます。

草すべりを登りきった

草すべりを登りきりました。残念ながら曇っており景色は全然見えません…

北岳への稜線は真っ白

まずは肩ノ小屋に向かい岩陵帯を登っていきます。登れば登るほどガスっていきますが、めげません!

肩ノ小屋

肩ノ小屋に到着。ここでランチタイムにします。

美味しかったカレーライス大盛り!

登る前からお昼は肩ノ小屋でカレーを食べると決めていました。大盛りで1400円でした。山で食べるカレーはまた格別ですよね〜

北岳肩ノ小屋〜北岳北岳山荘

北岳への登り

カレーを食べて体力が回復したところで、北岳に向かい出発です!一向にガスが晴れる様子はありません…でも頑張ります!

一瞬ガスが少し取れ見えた景色

少しだけガスがなくなり視界が広がる時もありましたが、雲は相変わらず多いです。

少し見えた北岳への稜線

北岳までの稜線も少し見える時がありました。

北岳山頂

日本第2位の高さを誇る北岳に到着!雲が多くて残念ですが、明日戻る時にもう一度登るので、その時に期待です!

山頂の様子

山頂は思ったほど広くなかったです。

北岳山荘への登山道

天気も悪いので長居はせず北岳山荘に向かいます。

北岳山荘

北岳山荘に到着。私が登った2022年は北岳山荘は改装中でテント場のみの営業でした。大きな施設でトイレも清潔な素晴らしい小屋です。

ちょっと張りが足りないマイテント

小雨が降ってきたので受付を済ませ、すぐにテントを張りました。テントの設営技術が未熟なのに、空いていたので稜線上の景色が1番良さそうな場所を選びました。風が強くなったら飛ばされないかな…と不安もありますが、まあ大丈夫でしょう!

見えそうで見えないテント場からの景色

ただ天気は相変わらずいまいち。ガスが少し晴れる時もありますが、すぐにガスが湧いてきてしまいます。夕食はじゃがもが大好きなので、粉と水でマッシュポテトを作り食べるのを楽しみにしていましたが、これがとにかく不味て不味て…山ご飯の腕も上げないと…と思った次第です。

1日目は、雲が多く景色も見えず最後には小雨に降られる残念な天気でした。それとテントはしっかり張れるかなぁ…風が強くてもテント飛ばされないかなぁ…など不安もかなりありました。でも初めてのソロでの本格テント泊ということで、ワクワク感が優って楽しくて楽しくて。(笑)

2日目の天気は良くなる予報、それを期待して19時には早々に就寝しました。(後半に続く)

後半はこちら↓

masa-uw.hatenablog.com

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【硫黄岳】八ヶ岳随一の景色を求めて冬の硫黄岳に登る

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春の硫黄岳から見た赤岳や阿弥陀岳、横岳が素晴らしく、また冬に登って雪化粧した景色も見たいとずっと狙っていました。天気も良さそうな2024年2月24日、雪の絶景を眺めに夏沢鉱泉からの最短コースで登ってきました。

【アクセス】

自家用車を利用

東京→中央道→諏訪南IC→県道425号→八ヶ岳ズームライン→八ヶ岳西麓広域農道→桜平駐車場(中)

【コース】

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距離:11.4km 累積標高:登り1089m 下り1080m

山行時間:5時間50分

桜平駐車場(中)(7:10)→夏沢鉱泉(7:45)→オーレン小屋(8:30)→夏沢峠(8:55)→やまびこ荘(9:10)→硫黄岳(10:15)→赤岩の頭と峰の松目分岐(11:15)→オーレン小屋(11:20)→G4(12:05)→夏沢鉱泉(12:30)→桜平駐車場(中)(13:00)

【登山前】

駐車場

桜平駐車場までは、唐沢鉱泉との分岐を桜平に向かう林道に進みます。唐沢鉱泉までの林道も除雪されておらずスタックしやすいことで有名ですが、桜平駐車場までの林道もあまり除雪されていません。

桜平駐車場は、登山口に近い順に上、中、下と3箇所ありますが、おすすめは中です。下は登山口まで遠すぎて歩いて1時間以上かかります。上は中よりも少しだけ近いですが、登山口を少し通り過ぎてしまうし、スタックのリスクを負ってまで行く価値はないかなと個人的には思います。ただ登山口近くに4、5台程度の駐車スペースがあるので、ここに駐車するのはありかもしれません。

また、ここの林道は、行く時期や積雪状況で常に変わりますので、最新情報の入手をおすすめします。

桜平駐車場(下)

最初に駐車したのがここ、桜平駐車場(下)でした。というのも、ここを過ぎたところですれ違った車に「この先はチェーンがないと無理だよ」と言われたのです。しかもこの駐車場(下)を(中)と勘違いして用意をしてスマホGPSで確認して初めて(下)と気づきました😅

ということで、試しに(中)まで行ってみようということになり再び林道へ。1箇所だけスタックしましたが、うまくコース取りをして突破、先に進むことができました〜

桜平駐車場(中)

最終的に駐車したのは駐車場(中)です。到着したのは7時くらいですが、3、4台は先着の車がありました。約60台は駐車できるスペースがあります。

【登山開始】

桜平駐車場(中)~夏沢峠

林道の様子

まずは駐車場から登山口まで林道を歩きます。登山口までは約10分です。チェーンスパイクを付けて歩きはじめました。

登山口

登山口から夏沢鉱泉に向かいます。積雪は決して多くありません。

夏沢鉱泉

夏沢鉱泉に到着。この季節でも夏沢鉱泉は営業していました。

夏沢鉱泉からの眺め

夏沢鉱泉からは北アルプスが綺麗に見えていました。

オーレン小屋までの登山道

夏沢鉱泉を過ぎるといよいよ登山道らしくなってきます。まだまだこの辺りはなだらかな登りです。

オーレン小屋

オーレン小屋に到着。オーレン小屋は冬期閉鎖中です。

樹林帯を進む筆者

夏沢峠に向けて更に登山道を進みます。

夏沢峠のヒュッテ夏沢とやまびこ荘

夏沢峠に到着。夏沢峠にはヒュッテ夏沢とやまびこ荘がありますが、どちらも冬期閉鎖中です。奥に本日の目的地、硫黄岳が見えます。

夏沢峠からの眺め

夏沢峠からは眺望が開けます。秩父の山々や遠く日光白根山至仏山も見えました。

夏沢峠~硫黄岳

徐々に急登になる登山道

夏沢峠から硫黄岳までが今日のコースでは少し急登になる部分です。ここからアイゼンに履き替えて登っていきます。

天狗岳北アルプスや上信越の山々が一望

振り返ると天狗岳と奥に北アルプスがよく見えます!気持ちいいな〜

ガトーショコラの浅間山

ガトーショコラになった浅間山も見えました。

硫黄岳らしい登山道

登山道は岩と雪のミックスになっており慎重に登っていきます。

硫黄岳山頂が見える

硫黄岳までもう少し。

振り返ると見える景色

時々振り返って絶景を楽しむ。雪山は最高ですねー

硫黄岳山頂

硫黄岳に到着!

山頂からの眺め

おおっ!すごい!!この景色を見にきたのです!大迫力の赤岳、阿弥陀岳、横岳⛰️個人的には、硫黄岳が八ヶ岳では1番景色が素晴らしいと思っています。

山頂からの景色①

山頂は360度の眺望。北アルプス中央アルプス南アルプスが綺麗に見えます。

山頂からの景色②

北アルプスの北部、立山や白馬岳などが見えます。雪で真っ白です。

山頂からの景色③

北アルプスの南部。穂高連峰や槍の穂先もよく見えます。

山頂からの景色④

乗鞍岳御嶽山も綺麗だな〜

山頂からの景色⑤

中央アルプスも素晴らしい。

山頂からの景色⑥

少し引いて全体を撮影。いい景色やな〜

山頂からの景色⑦

阿弥陀岳の後ろには、大好きな南アルプスが聳え立つ。

うっとりと景色に見入る筆者

一時景色に見入る。幸せな時間です…

山頂の様子

山頂はとにかく広々しています。いつもは爆風のイメージがある硫黄岳ですが、今日はほとんど無風で最高のコンディション!こんな日もあるんだな〜ついてます!

爆裂火口の上の様子

せっかくなので、爆裂火口の先まで行ってみる。

爆裂火口

大迫力の爆裂火口。硫黄岳に来たらここは見ておかないと。

赤岳までの稜線

この角度の赤岳もなかなかいい感じです。

硫黄岳~オーレン小屋

赤岳、阿弥陀岳を横目に下る

景色も堪能したし、名残惜しいですが下山します。

広々した稜線

下山は赤岩の頭に向かいながら、途中をオーレン小屋に下ります。

オーレン小屋への分岐

ここがオーレン小屋に向かう分岐です。ここからオーレン小屋に下ります。

パウダースノー状態の登山道

ここからの登山道は、登山者が少ないようであまり踏み固められていません。ふわふわのパウダースノーを一気に駆け下る。気持ちいい〜

オーレン小屋のテント場

オーレン小屋のテント場にテントが1張ありました。雪上テント泊もやりたいな。

オーレン小屋の簡易トイレ

オーレン小屋には冬期も使用可能な簡易トイレがあります。ありがたいです。

オーレン小屋

オーレン小屋まで下ってきました。ここからは緩やかな下りです。

オーレン小屋~桜平駐車場(中)

G4へ向かう分岐

せっかくなので、アイスクライミングの練習場になっているG4と言われる氷瀑を見て行くことに。夏沢鉱泉の約300m手前にG4への分岐があります。登山道を外れて沢沿いに山に入って行くとG4があります。

沢沿いをG4へ向かうルート

何気にG4までの道が1番急登でした😅300mくらいしか登っていませんが結構疲れた〜

G4の様子

G4に到着。二段になっている滝でなかなかの氷瀑です。クライマーの方々がアイスクライミングの練習をしていました。このコースで登る時はちょっと寄り道してみて下さい。おすすめです。

夏沢鉱泉

夏沢鉱泉まで戻ってきました。北アルプスを眺めながら小休止してランチタイム。

桜平駐車場(中)

駐車場まで戻って終了。お疲れさまでした!

【登山後】

日帰り温泉

もみの湯

登山後は日帰り温泉「もみの湯」で汗を流しました。内湯と露天風呂もあり、しかも650円で安い!おすすめです!

ふれあいセンター もみの湯 - 原村

【登山を終えて】

冬の八ヶ岳は、いつも風が強く日によっては爆風にさらされるイメージでしたが、この日は無風快晴で気温も丁度よく、最高のコンディションの中で登ることができました。こんな日に硫黄岳に登れるなんでついているな~と思いました。

硫黄岳には春に一度登ったことがありましたが、その時の素晴らしい景色を見て「次は冬に登って景色を見てみたい!」とずっと思っていました。登ってみるとかっこいい雪の赤岳や阿弥陀岳の山容、360度の眺望など素晴らしい景色に思わず見入ってしまいました。硫黄岳までのルートは様々あると思いますが、夏沢鉱泉からのコースは、距離は短く急登も危険個所も少ないので、登りやすくおすすめです。あと手軽に見ることができる氷瀑G4も見て下るとお得感が増すと思います。(笑)ただ積雪状況によっては桜平駐車場までの林道が通行できるか注意が必要かもれません。

今年の八ヶ岳は、かなり雪が少ないとのことですが、雪山の硫黄岳は夏山以上に最高で大満足でした!

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【空木岳〜南駒ヶ岳〜越百山】山深い中央アルプス南部絶景の稜線を歩く(後半)

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2日目は、今回の山行の目的でもある中央アルプス南部の稜線を堪能して伊奈川ダムまで下山します。いくつものピークを越えながらアップダウンを繰り返すハードなコースでしたが、人の少ない美しい稜線歩きは幸せな時間となりました。

【2日目 駒峰ヒュッテ〜空木岳〜南駒ヶ岳〜越百山〜伊奈川ダムゲート前】

駒峰ヒュッテ〜空木岳〜赤椰岳

再び空木岳

2日目は空木岳へ登り返すことから始まります。日の出前4時00分に駒峰ヒュッテを出発、10分程度で山頂に到着です。雲一つない素晴らしい天気です!

山頂からの夜景

山頂から伊那方面の夜景が見えました。綺麗だなあ…

空木岳から見える稜線

これから歩く稜線を眺めます。今回の最大の目的はこの素晴らしい稜線を眺めながら歩くこと。天気も最高でテンションが上がります!

空木岳から南駒ケ岳への稜線

本当に綺麗な稜線が続きます。人は誰もおらず、この稜線を独占です!

岩とハイマツのミックスの稜線

稜線を南駒ヶ岳へ向かって歩いていきます。日の出を待ちながら歩いていくこの時間は、何物にも代え難い贅沢な時間です。

稜線から見えた日の出

稜線を歩いている途中で日の出を迎えました。

日の出に見入る筆者

しばし立ち止まって日の出を眺める。山に登った者にしか見られない景色。こういう景色に出会えるのは山好きの特権だと思っています。

幻想的な御嶽山

反対を振り返ると幻想的な御嶽山が姿を表す。今年こそは御嶽山に登りたい。

歩いてきた空木岳までの稜線

空木岳から歩いてきた稜線を振り返る。素晴らしい稜線です。これを歩きたくて苦労してここまで登ってきたのです!

雷鳥の親子

間もなく赤椰岳かなという所で目の前に雷鳥が!私は、この時が初めての雷鳥でした!やっと雷鳥に出会うことができました〜ちなみにこの時以降、未だ再び雷鳥に出会っていません😅私は本当に雷鳥に出会う運がないのだと思います…

実は駒峰ヒュッテの小屋番さんから、赤椰岳付近に一組の雷鳥の家族が住んでいるとの話を聞いていました。会えたらいいな、とは思っていましたが運良くこの家族に会うことができました。

赤椰岳の山頂

赤椰岳に到着。到着時は丁度湧いてきた雲に覆われてしまいました。

赤椰岳〜南駒ヶ岳

南駒ケ岳の迫力の山容

赤椰岳を越えて南駒ケ岳に向かいます。どっしりとした迫力ある山容です。深田久弥空木岳と南駒ケ岳のどちらを百名山にするか迷ったと聞きますが、個人的には南駒ケ岳の方が私は好きです。山らしい素晴らしい山容です!

赤い屋根が摺鉢窪避難小屋

稜線の途中で摺鉢窪避難小屋が見えました。現在、この避難小屋は崖が崩落し危険なため使用禁止になっています。確かにかなり危険な状態です。

南駒ケ岳へ登る稜線

南駒ケ岳へ向かう細い稜線を歩いていきます。少しだけ雲がかかる時もでてきました。でも気持ちいい稜線歩きです。

山深い景色が素晴らしい

人工物のない山深い景色が最高です。個人的に山深い山が大好きなんです。

南駒ケ岳

南駒ケ岳に到着!ちょっと雲がかかっちゃったなー

山頂の様子

山頂は広くはありませんが、休憩するのにちょうどいい感じです。

駒ヶ岳〜越百山

仙涯嶺へ向かう稜線

次のピーク、仙涯嶺に向かいます。ここからのルートは特にハイマツの背が高かったです。半袖、ハーフパンツだと少し痛いかもしれません。知床連山の時のハイマツに比べればかわいいものですが…

アップダウンを繰り返す稜線

ハイマツ、砂場、岩がミックスした登山道を仙涯嶺に進みます。

越百山に向かう稜線

これから歩いていく越百山への稜線も見えます。まだまだ結構あるなー

そそり立つ仙涯嶺

そそり立つ仙涯嶺が見えてきました。なかなか険しい登山道です。この辺りのハイマツがなかなか強敵でした。

仙涯嶺

仙涯嶺に到着しました。

仙涯嶺から見えた越百山への稜線

最後のピークである越百山が見えます。稜線と人工物のない山深さ、いつか行ってみたいと思っていた越百山がもうすぐです。

奥が越百山

仙涯嶺を後にして越百山に向かいます。体は疲れていますが綺麗な稜線がモチベーションを高めてくれます。

稜線を歩く筆者

越百山までもう少しです。

越百山は目前

少し雲が湧いてきてしまいましたが、越百山は目の前です。

越百山で登頂の喜びを表す筆者

最後の目的地、越百山に到着です!ここまで登ってきました!山深い越百山まで登る方は結構少ないと思います。地図でしか見たことのなかった越百山、めちゃくちゃ嬉しいです!

山頂の様子

越百山〜伊奈川ダムゲート前

山頂は結構広く眺めも良いので休憩にはもってこいです。

越百小屋

越百小屋まで下りてきました。ここで小休止、お楽しみのCCレモンを購入!やっぱり山で飲むCCレモンは最高!!

福栃橋

長い長い樹林帯を下り、福栃橋を通過です。伊奈川ダムまでもう少し。

伊奈川ダムのゲート

無事伊奈川ダムのゲートまで戻ってきました!なかなかハードなコースでしたがすごく楽しい山行でした~お疲れ様でした!

【下山後】

日帰り温泉

下山後は、ドラッグストア(蚊に刺されまくったので)でムヒを購入して、帰り道にあった木曽福島温泉せせらぎの四季(700円)に寄りました。土色の温泉らしい温泉で、山に登った後の温泉はやっぱり最高です!

木曽温泉|せせらぎの四季(日帰り) – 信州木曽福島の天然温泉「せせらぎの四季(とき)」(日帰り温泉)

【登山を終えて】

今回のコースはいつか実行したいと思い、随分前から計画して温めていたものでした。アクセスが悪く決して人気のない中央アルプス南部ですが、そこが玄人好みで逆に登りたい意欲を掻き立ててくれるコースです。

初日に景色のない長い長い樹林帯を進みながら約2000m登り、2日目もアップダウンを繰り返すなかなかハードなコースでしたが、台風の影響で心配だった天気も2日間とも良く、美しく素晴らしい稜線と最高の景色を眺めながら歩けた時間は至福の時でした。そして何よりもこんなに素晴らしいコースなのに人が少ないことも魅力の1つだと思います。

実は少しトラブルもあったのですが、とても楽しく充実した素晴らしい山行にすることができました。なかなかアプローチが難しいコースではありますが、ぜひ機会があれば皆さんも挑戦してみてほしいと思います。

前半はこちら↓

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【空木岳〜南駒ヶ岳〜越百山】山深い中央アルプス南部絶景の稜線を歩く(前半)

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思い出の山行第2回は「中央アルプス南部周回」です。

中央アルプスの中でも人が少なく静かな南部。その中で南駒ヶ岳や越百山の稜線はすごく綺麗とのことで、いつか登りたいと思っていました。そこで空木岳を含めた南部をぐるっと周回するコースを計画。2023年8月5日から1泊2日で100、200、300名山を巡る贅沢な山行に挑戦しました。

【アクセス】

自家用車を利用

東京→中央道→岡谷JCT→伊那IC→国道361号→国道19号→林道→伊奈川ダムゲート前駐車スペース

【コース】

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距離:29.7km 累積標高:登り2767m 下り2804m

1日目:10時間40分

伊奈川ダムゲート前(4:20)→金沢土場(6:20)→うさぎ平(6:50)→北沢吊り橋(8:00)→空木岳七合目(9:00)→空木岳八合目(10:05)→木曽義仲の力水(11:35)→木曽殿山荘(12:00)→空木岳(14:50)→駒峰ヒュッテ(15:00)

2日目:9時間50分

駒峰ヒュッテ(4:00)→空木岳(4:10)→赤椰岳(5:35)→南駒ヶ岳(6:40)→仙涯嶺(8:20)→越百山(9:40)→越百小屋(10:40)→福栃平(12:50)→今朝沢橋(13:25)→伊奈川ダムゲート前(13:50)

駒峰ヒュッテ

宿泊は空木岳から50mほど下った場所にある駒峰ヒュッテを利用しました。駒峰ヒュッテは避難小屋で食事の提供はなく素泊まりのみです。地元の山岳会の方が運営しているそうで、避難小屋ですがシーズン中は小屋番の方がいらっしゃいます。私たちはシュラフは持参しましたが、レンタルもあるようです。寝場所の区割りもしっかりしてくれて、居心地も眺めも良い素敵な山小屋でした。カップラーメンや飲料水の販売もあり、料金は素泊まり6000円でした。

空木駒峰ヒュッテ 中央アルプス 空木岳の山小屋 池山尾根や中央アルプス縦走の拠点となる山小屋 登山道情報など

【登山前】

駐車スペース

ゲート前の駐車スペース

このルートの1番の難しさはアクセスの悪さだと思います。東京方面から伊奈川ダムに向かうのも骨が折れますが、問題は駐車スペースです。本当は登山口近くに伊奈川ダム上駐車場があるのですが、2018年8月16日の豪雨災害により斜面の崩落や路肩が損壊し、駐車場までの林道が車両通行止となっており、復旧見込は未定とのことです。ちなみに徒歩での通行は可能。

伊奈川ダムから約1キロ手前に車両通行止を示すゲートがあり、その少し手前の空いた路肩スペースに駐車することになります。綺麗に駐車しても10〜15台が限度です。工事車両も通るらしいので、通行の妨げになるような駐車はNGです。

ここまで来て駐車できないのは避けたかったので、私たちは前日深夜2時30分に来て車中泊することにしましたが、到着時にすでに5台くらい駐車していました。中にはタクシーを利用する人もいるようです。

トイレ

駐車スペースにトイレはありません。伊奈川ダム上駐車場にもトイレはないので、基本的には事前に道の駅などでトイレを済ます必要があります。ただ伊奈川ダムを越えた辺りの工事現場に簡易トイレがあり、ここは利用できるようです。私はありがたく利用させていただきました。

【1日目 伊奈川ダムゲート前〜駒峰ヒュッテ】

伊奈川ダムゲート前〜うさぎ平

1日目は、長い長い林道歩きから始まります。登山道に入るうさぎ平までは約9キロの林道歩きです。林道歩きが辛いのは私だけでしょうか…

伊奈川ダムのゲート

日が昇る前の4時20分、伊奈川ダムゲートを通過して1日目の目的地、空木岳へ向かって出発です!

登山口

この登山口標示がある場所が、土砂崩れで使えなくなっている伊奈川ダム上駐車場です。ここの少し手前の工事現場に簡易トイレがありました。

この辺りの通る時に注意!⚠️

がすごいです!

とにかく尋常ではない蚊の大群に襲われます。私はハーフパンツにサポートタイツを履いていましたが足が痒いなと思い見てみると、足一面に真っ黒に数十匹の蚊がたかっていました。あまりの多さにゾッとしました…しかも数キロは追ってきます。虫除けスプレーは必須です!

最初の分岐

少し先の分岐を空木岳方向へ。これから長い山行の始まりです。

長い林道

最初は退屈な林道をひたすら歩きます。

林道を流れる川

林道の途中で、林道上を川が流れています。この先の六合目で難所ポイントの渡渉があるのですが、水量が多いと渡ることができません。ここに流れる水量が六合目渡渉ポイントの水量の目安になるかもしれません。この水量は他の方の過去の山行と比較するとかなり少ないです。多い時はこの3倍くらいは流れていました。この水量を見て、私は渡渉は問題ないと安心できました。

金沢土場

金沢土場を通過。この分岐を右に進み空木岳方向へ向かいます。

うさぎ平

うさぎ平に到着して、ようやく林道が終了。ここから登山道に入ります。

うさぎ平〜木曽殿山荘

笹が刈られた登山道

それほど登山者は多くないのに、しっかり笹が刈られて整備されていました。本当にありがたいです。そういえば、途中で休憩した時に初めて野生の啄木鳥が木をつついているの見ました。ちょっと感動でした!

一番の難所である六合目渡渉ポイント

ここが最大の難所というか懸念材料だった六合目の渡渉ポイントです。本当は吊橋があったらしいのですが、今は流失してありません。もし川が増水していると渡ることはできません。ネットで調べると「飛び石で渡れた」「水量が多く膝まで水があった」など様々な情報がありました。もし増水していて渡れなければ戻るしか手はなく今回の山行は終了です😅

私たちの時は運良く川の水量はかなり少なかったと思います。上流地点に渡渉できそうなポイントを発見して飛び石で無事渡ることができました。

仙人の泉

七号目を過ぎた場所に水場となる仙人の泉がありました。水はチョロチョロで少なかったです。

八合目

ようやく八合目まできました。ここまで眺望は全くありません。真夏の樹林帯を黙々と登る辛い区間です。

登山道の崩落箇所

崩落している箇所もありました。注意して通過します。

木曽義仲の力水

木曽義仲の力水に到着しました。なんだか力が湧きそうなので、飲んでみると冷たくて美味しかったです。ここが最後の水場となるので水も忘れずに補給しました。

なんたが由緒ありげな名前なので調べてみると、武将木曽義仲が木曽殿越を越えて伊那の豪族の笠原氏を攻めたという伝説があるらしいです。もしかしたら木曽義仲もこの水を飲んだかもしれないと思うとロマンがありますよねー

ようやく見えた空木岳

木曽義仲の力水を越えた辺りでようやく眺望がひらけ、空木岳が視界に入ってきました!ここまで長かったなー(ここからも結構長かったですが…)

木曽殿越に立つ木曽殿山荘

木曽殿山荘も見えてきました。

木曽殿山荘

木曽殿山荘に到着です!なかなか大きいしっかりした山小屋でした。ここでCCレモンを買って大休止です。暑い中登ってきた後のCCレモンは最高です!

木曽殿山荘〜空木岳〜駒峰ヒュッテ

空木岳に向かう登山道

体力を回復させ、本日のラスボス空木岳にアタック開始です。台風の影響もあり雲が多くなってきてしまいました。

険しい空木岳

残り300m程度の登りですが、空木岳までの登りは結構きつかったです…

雲の間から見える景色が素晴らしい

時折雲の間から綺麗な景色が見えて少し元気になります。

山頂に近づくにつれガスが多くなる

何度も何度もニセピークに騙されました…力を振り絞って空木岳を目指します。

山頂までの稜線

やっと空木岳を視界にとらえた!

山頂に到着するもグッタリの筆者

空木岳に到着!疲れた〜なんだかガスってしまいましたが、本番は明日です。気にしない気にしない。

山頂の様子

山頂は比較的広かったです。

山頂から見えた駒峰ヒュッテ

山頂から少し下った所にあるのが本日の宿、駒峰ヒュッテです。

駒峰ヒュッテ

ようやく駒峰ヒュッテに到着しました!結構ハードな1日目でした〜駒峰ヒュッテは居心地の良い素敵な小屋でした!

駒峰ヒュッテから見えた絶景①

日が暮れてくると少しずつ雲が少なくなってきて小屋から素敵な景色が見えるようになりました!

駒峰ヒュッテから見えた絶景②

夕日も夜景もすごい綺麗でした!おすすめの山小屋ですよ!

1日目は眺望のない樹林帯が長く、辛く険しい登りばかりでしたが、なんとか空木岳に登頂して駒峰ヒュッテに到着しました。なんだかんだで暑い中を2000mも登ってきたのでもうグッタリ。でも本番は明日です。ずっと歩いてみたかった中央アルプス南部の稜線を目の前にして期待が膨らみます。(後半に続く)

後半はこちら↓

masa-uw.hatenablog.com

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【蔵王山】長年憧れた念願の冬の蔵王へ

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冬の蔵王、登山を始めてからずっと憧れ行きたかった山の1つ。写真でしか見たことのなかった蔵王の冬景色に会いたい。そんな思いで2024年1月14日、天気が良さそう!ということで蔵王山に登ってきました。

【アクセス】

自家用車利用

東京→東北道→東北中央道→山形上山IC→道の駅やまがた蔵王車中泊)→蔵王ライザワールド駐車場

【コース】

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距離:10.8km 累積標高:登り441m 下り773m

山行時間:5時間5分

LIZA PAIRⅡ上駅(9:10)→お田神避難小屋(9:40)→蔵王山レストハウス(10:35)→刈田岳(10:45)→馬の背(11:15)→蔵王山(11:45)→馬の背(12:30)→お田神避難小屋(13:30)→LIZA PAIRⅡ上駅(13:50)→LIZAレストハウス(14:15)

【登山前】

道の駅 やまがた蔵王

「道の駅 やまがた蔵王」は2023年12月にオープンしたばかりの素晴らしい道の駅です。施設は新しく駐車場は広い。施設内は暖房が入っており更衣室もありました。トイレも綺麗で洗面台はお湯は出るし至れり尽くせりです。蔵王ライザワールドまでは約30分です。

道の駅やまがた蔵王

駐車場

蔵王ライザワールドの駐車場を利用。公式では約300台駐車可能なスペースがあります。平日は無料ですが、シーズンの土日祝は協力金として1000円支払います。駐車場の開門は7時から。私たちが7時前に到着するとロープが張られ駐車場に入れませんでした。時間になると管理人らしい人が来てロープを取るので中に入れます。

駐車場

レストハウス(チケット購入)

レストハウス内のチケット売場でリフト券を購入します。施設の開場時間は8時10分、リフト券は2つのリフトを乗り継ぐので2回分の1600円です。下りはリフトは使えないので、ゲレンデを歩いて下りることになります。ちなみに施設の開場前から使えるトイレがレストハウスの正面の施設にあります。

リフトを乗り継ぎ登山口へ

リフトの営業時間は8時30分から16時30分まで。この日は並ばずに乗れました。

1つ目のリフト乗場

1つ目のリフトに乗りゲレンデを登ります。

2つ目のリフト乗場

2つ目のリフトに乗り換え、更に登ります。ガスって見えにくいですが、薄っすら見えるリフトで更に登り登山口へ向かいます。

【登山開始】

LIZA PAIRⅡ上駅〜刈田岳

道の駅を出てきた時には星空が見えていたのに、蔵王山付近はずっと雲がかかって登れは登るほどガスが濃くなっていきました😅

2つ目のリフトを降りた所

2つ目のリフトを降りて、スノーシューを履きすぐ上にある登山道を登っていきます。トレースもありました。

ボールが登山道の目印

ホワイトアウト寸前です。雪面に刺さっているポールが登山道を示しており、見失わないように登っていきます。

お田神避難小屋

お田神避難小屋を通過。白い中にポツンと小屋が建っています。

最初の樹林帯

少しずつスノーモンスターっぽいものが見えてきました。

ふざけてスノーモンスターに入る筆者

ふざけて木の下に入ってみました。ツリーホールにはまったら危ないのに…😅

刈田嶺神社鳥居の入口

刈田嶺神社の鳥居が見えてきました。

刈田岳の山頂

刈田岳に到着。

刈田嶺神社の鳥居

氷に覆われる鳥居を見ると東北の冬の厳しさが伝わってきます。

氷に覆われる刈田嶺神社

刈田嶺神社も分厚い氷に覆われています。

刈田岳〜蔵王山

ガスに覆われる馬の背

馬の背を通り蔵王山に向かいます。横に御釜があるはずですが、ガスって全く見えません。ポールを目印に進んでいきます。風がなかなか強い。

蔵王山への登り

蔵王山に登り始めると雲が薄くなり時折青空が見えることも。途中から目印のポールがなくなるので、GPSで山頂の方向を確認しながらひたすら登っていきます。

蔵王山神社の屋根が見える

蔵王山神社が見えてきた!

蔵王山の山頂

蔵王山に到着!

山頂標か?

たぶんこれが山頂標かなぁ…

分厚い氷に覆われる鳥居

分厚い氷に覆われる蔵王山神社の鳥居がすごい。

蔵王山神社

冬の厳しさが伝わってきます。こんな厳しい環境の中でもしっかり建っている神社になんだか健気さを感じてしまいます。

蔵王山蔵王ライザワールド

蔵王山の下り

蔵王山から下山を開始しても、なかなかガスが取れません。

太陽の光が見える時も

太陽の光が届く時があるも、すぐガスが湧いてきて…うーん悔しい。

未だ馬の背はガスの中

馬の背まで戻ってくるも、ガスは濃くなるばかり…晴れる様子はありません。

薄っすらと見える御釜

御釜も見えそうで見えない。なかなか姿を現してくれません。なんとか御釜を見ようと待っていると…

徐々に明るくなってきた

徐々に日が差して明るくなってきて…

ガスが取れるのを待つ筆者

青空が少しずつ見え始めた!

ガスが流れていく

もう少し頑張れー

ガスが晴れ、思わずガッツポーズする筆者

すると…完全に雲が晴れた!ホワイトアウトが嘘のように一気に快晴に!!

姿を現した御釜

御釜も完全に姿を現しました。

馬の背から眺める刈田岳

なんて素敵な景色なんだろう。

言葉が出ない景色

今までが真っ白のガスの世界だっただけに、あまりの景色の変わりように興奮が隠せない。

馬の背から蔵王山方向の様子

歩いてきた蔵王山の方向はこんな感じたったんだと気付かされます。

刈田岳までの雪原

景色を楽しみながら下山します。

ここは地球ですか?

最初に登った刈田岳も綺麗に見えています。

氷に覆われるリフト

夏は動いている?リフトが不思議な雪のオブジェの様です。

足が先に進まない筆者

素晴らしい景色に何度も足を止めてしまいます。

スノーモンスターの棲家

蔵王のスノーモンスター達も元気です。

素晴らしい雪原を下る

素晴らしい雪質で下山も全く苦になりません。

刈田岳のリフト乗場

登りでは見えなかった下のリフト乗場。レストハウス?のような建物も見えます。

スノーモンスター達の棲家②

登りでは全く見えなかったスノーモンスターの棲家が素晴らしいです。

今にも動き出しそうなスノーモンスター達

私はスノーモンスターを見るのは初めてでした。こんな素晴らしいスノーモンスター達に会えるとは感激です。

雪原の様子

どんどん下山します。

お田神避難小屋

登りでは薄っすらしか見えなかったお田神避難小屋。ひらがな表記が可愛らしい笑

最後の樹林帯

最後の樹林帯を抜け、下りはリフトが使えないのでゲレンデを下ります。

ゲレンデから見えた月山

ゲレンデを下りながら月山が見えました。いつか登りたいなー

ゲレンデから見えた朝日岳

朝日岳も綺麗に見えました。

ゲレンデから見えた飯豊山

今年は絶対登ろうと思っている飯豊山も見えます。登りたい山ばかりだなぁ…

蔵王ライザワールドのレストハウス

ゲレンデを下りてレストハウスまで戻って終了です。お疲れさまでした!

【下山後】

日帰り温泉

下山後の日帰り温泉は、蔵王温泉源七露天の湯(600円)で汗を流しました。乳白色の温泉で露天風呂も内湯も良く、シャンプー、ボディソープもありました。気持ちの良い温泉でした。

山形県蔵王温泉 立ち寄り温泉 源七露天の湯トップページ

山バッジ

蔵王山の山バッジ

山バッジは蔵王ライザワールドには売っていませんでした。そのため日帰り温泉に入りがてら蔵王温泉スキー場のお土産屋さんで購入しました。たぶんどのお土産屋さんでも売っていそうです。

【登山を終えて】

本やネットの写真でしか見ていなかった蔵王の冬景色。この写真の世界にいつか行ってみたいとずっと思っていました。天気予報を見て急遽思いつきで行くことになった山行でしたが、最高の景色に出会うことができました。なかなかガスが取れず、ホワイトアウト寸前の天候の時は半ば諦めて登っていましたが、一気に晴れて目の前に蔵王の雪景色が現れた時には、あまりの感動に無意識にガッツポーズが出てしまいました。本当にドラマティックな体験でした。

以前読んだ本に「人生はタイミングだ」と書かれていました。人の出会いと同じく、山や景色もタイミングが合えば素晴らしい出会いに巡り会えると感じさせられました。そんな出会いは、その後も良い記憶となって残っていきます。

私は冬の蔵王山が大好きになりました。またいつか登りたいです。

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【西吾妻山】スノーモンスターの棲家を登る

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今年はどこも雪が少なく、あっという間に残雪期になってしまいそうということで、2024年2月17日、朽ち果てる前に西吾妻山へスノーモンスターに会いに行ってきました。

【アクセス】

自家用車利用

東京→東北道磐越道→猪苗代磐梯高原IC→道の駅 猪苗代(車中泊)→グランデコスノーリゾート

【コース】

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距離:7.5km 累積標高:登り831m 下り810m

山行時間:4時間50分

ゴンドラ山頂駅(8:50)→第4リフト終点(9:15)→西大巓(10:30)→西吾妻山(11:30)→西吾妻小屋(12:15)→西大巓(12:50)→第4リフト終点(13:30)→ゴンドラ山頂駅(13:45)

【登山前】

「道の駅 猪苗代」で車中泊

前日の22時頃、東京の自宅を出発して「道の駅 猪苗代」に午前1時過ぎに到着、車中泊しました。「道の駅 猪苗代」は、施設内は暖房が入っていて暖かくトイレも綺麗です。グランデコスノーリゾートまで車で約30分、車中泊するにはおすすめの場所です。

【公式】道の駅猪苗代 | 猪苗代の四季折々の魅力をお届け

駐車場

グランデコスノーリゾート駐車場

グランデコスノーリゾート駐車場を利用。平日は無料、土日祝日は1000円。1000台以上は駐車可能。特にゲート等はないので夜間でも駐車でき、24時間使えるトイレがあるので車中泊もできそう。駐車料金の徴収員さんが6時過ぎに来るらしく、その前に駐車場に入れれば料金は徴収されない(かもしれない?徴収員さんの運用?)と地元の方が話してました。

ゴンドラ山麗駅

レストハウスやレンタル受付もあるゴンドラ山麓

ゴンドラ山麗駅はレストハウスやお土産屋さんなどと一体になっており、施設自体は早い時間から開いているようです。私が到着した7時30分にはすでに入れました。

左側が自動券売機 右側の扉が有人窓口

チケットの販売開始は8時00分から。ゴンドラチケットは往復1800円。事前に調べた時は片道のみは買えないと誰かが書いてました(未確認)。チケットは自動券売機と有人窓口の2箇所で購入可能です。私は7時30分に有人窓口に並び3番目でした。自動券売機に並ぶ人が多いので、意外と有人窓口がおすすめです。

乗車するゴンドラ

ゴンドラの営業開始は8時30分。チケットを購入して、その足でゴンドラ乗場に並びます。グランデコのホテル宿泊者は営業開始10分前くらいから優先乗車できるようです。また確か500円だったと思いますが、チケット料金にプラスで払えば8時30分からの優先乗車ができるようです。私は当然普通に並びましたが。

営業終了は15時30分です。混雑などでゴンドラへの乗車に手間取ると終了時間に間に合わない可能性も出てきます。チケット売場に早めに並んで山頂駅まで行ければ、のんびり登ることができます。

ゴンドラから見える磐梯山

ゴンドラからの磐梯山は絶景です!ゴンドラは進行方向と逆の席に乗るのがおすすめ。

ゴンドラ山頂駅

約10分で山頂駅に到着します。以前はここから更に第4リフトで上まで行けたそうです。現在は第4リフトが稼働していないので、ここから登り始めます。

【登山開始】

ゴンドラ山頂駅〜西大巓

ゴンドラ山頂駅からまずは西大巓を目指して登ります。本当はスノーシューを最初から履くつもりでしたが、アイゼンで付けて登りました。周りを見ると他の登山者がアイゼンを付けていたので流されてしまいました😅スノーシューでも良かったと思います。

山頂駅からゲレンデへ

まずは山頂駅からゲレンデを横切ります。

現在は使われていないゲレンデ

その後、第4リフトが稼働していないため使われていないゲレンデを登っていきます。

第4リフト終点

第4リフトの終点まだ登ると、その奥が登山口です。

登山口となる樹林帯

第4リフトを越えたところから樹林帯に入ります。明確な登山口はなくトレースを見ると各々好きなところから樹林帯に入っているようです。

樹林帯の登り始め

樹林帯に入ると少し雪が緩くなります。アイゼンでももちろん登れますが、スノーシューorワカンの方が楽かもしれません。

愛用のライトニングアッセント

ということで、私は早々にスノーシューに履き替えました。愛用はMSRライトニングアッセント(中古購入)

樹林帯の様子

西大巓までは急登というほどではないですが、それなりに登ります。

西大巓山頂

西大巓に到着。山頂標が上部だけ僅かに出ています。

山頂の様子

朝は快晴の青空だったのに西吾妻山周辺は雲がかかって取れない状態。山の天気は難しい…。

西大巓〜西吾妻山

西吾妻山へ向かう稜線

西大巓からは一度下って緩やかに西吾妻山に向かって登っていくことになります。

顔を出した安達太良山

雲の下にようやく安達太良山が顔を出しました。

柔らかい雪質に変わる

西大巓を下りきると西吾妻山まで緩やかな登りです。丘のように広いので各々が好きな場所を歩いておりトレースが多数あります。ホワイトアウト時など天気が悪いと迷う可能性もあります。GPSを活用するなど方向を間違えないように注意が必要です。

再び樹林帯へ

再び樹林帯の中を進みます。

元気がなくなってきたスノーモンスター

西吾妻山の下の方の樹林帯のスノーモンスターはもう元気がなくなってきていました。今年は暖かく雪も少ないからですかねぇ…ちょっと寂しいです。

雪原の様子

一旦樹林帯を抜け広い雪原に出ます。ホワイトアウト時は方向感覚がなくなりそうな場所。トレースも至る所にありました。

少し元気が出てきたスノーモンスター

西吾妻山への最後の登り。この辺りのスノーモンスター達は例年より小さいようですが、まだまだ元気です。

西吾妻山の山頂

西吾妻山に到着!山頂は、丘のような感じの広い場所です。厚い雲がなかなか取れず、ガスってます…悔しい!

知り合いになったご夫婦と。また登りましょう!

ゴンドラ待ちで仲良くなったご夫婦と山頂で記念に📸子供が独立し、時間ができたので1年半前くらいから2人で山登りを楽しんでいるとのこと。山の話をしている2人は本当に楽しそうで、こんな夫婦に憧れます。羨ましかったな〜連絡先を交換したので、また一緒に登れるのを楽しみにしています😄

西吾妻山〜西大巓

明るくなってきた

空の雲の動きが早くなんとなくガスが取れそうな雰囲気。持ってきたパンをかじりながら少し待っていると…

一気に雲が晴れてくる

雲が晴れてきた!

スノーモンスター達が起きだした!

スノーモンスター達が太陽の光を受けて、みるみる元気を取り戻したようだ!

これを見に来たのだ

曇と晴れでは景色がガラッと変わることを再認識させられる。

西吾妻山を下から

西吾妻山を下から眺めてみる。

この季節しか見れない景色!

来てよかったなーと思わせられる景色!

西吾妻小屋方向に下る

景色を楽しみながら、下山開始。下山は西吾妻小屋に寄って行くことに。登山道など関係なく好きなところを思い思いに下ります。

西吾妻小屋の後方にそびえる飯豊連峰

西吾妻小屋の後ろにはどーんと飯豊連峰。ちょっと雲がかかっていますが良い景色です。

西吾妻小屋

西吾妻小屋に到着。しっかりした作りの小屋です。

西大巓への登山コース

西大巓に登り返します。

西大巓への登り返し

写真だと分かりづらいですが、この登り返しは意外と急登。ここを登ってしまえば後は下るのみです。

西大巓〜山麗駅

西大巓から見る飯豊連峰

登り返して西大巓に到着。空に重そうな雲がありますが、飯豊連峰が綺麗です。

西大巓から見る磐梯山

磐梯山方面は雲が綺麗に晴れて、磐梯山が素晴らしい!

西大巓から見る安達太良山

安達太良山も綺麗。

西吾妻山を振り返る

振り返ると西吾妻山も素晴らしい👍

樹林帯を下る

景色を楽しんでゴンドラ山頂駅まで下ります。

下りながらの眺望もなかなかいい

樹林帯を抜けると気持ちのいい下りになります。

第4リフト終点

第4リフトを通過して山頂駅に向かいます。

ゴンドラ山頂駅

ゴンドラ山頂駅に到着。雲が晴れてスノーモンスター達も綺麗に見れて良かったー

ゴンドラから撮影

山頂駅からゴンドラに乗り山麗駅に戻ります。

山麓駅から眺める西吾妻山

山麗駅に着くと登山あるあるの下山するとド快晴…なんだかなー

購入した西吾妻山の山バッチ

一応百名山制覇を目指して山バッチも集めている。山麗駅のお土産屋さんで購入。

帰りの駐車場の様子

駐車場まで戻ってきました。お疲れさまでした。

信号待ちで撮影した磐梯山

(番外編)帰宅途中の交差点で信号機待ちの車内から。この交差点、磐梯山が綺麗すぎる!

【登山後の日帰り温泉

スキー場に併設されているグランデコホテルの日帰り温泉を利用しました。入浴料1100円、利用時間が12時00〜16時00分と短いので利用する方は注意が必要です。綺麗な施設の日帰り温泉でした。

施設 | EN RESORT Grandeco HOTEL

【登山を終えて】

快晴予報で選んだ西吾妻山。でも山頂までは雲に覆われガスってダメかなと思いましたが、なんとか雲が晴れて元気なスノーモンスター達に出会えて良かったです。グランデコからのコースは、程よく登り応えがあり、景色も良いのでおすすめです。例年に比べると雪が少なくスノーモンスターも小さいとのことですが、この時期しか楽しめない季節ものですし、機会があればせび訪れてみてはいかがでしょうか?

あと西吾妻山から見える磐梯山は、かっこ良くて素晴らしかったです!

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【羅臼岳〜硫黄山1泊2日】世界1位のヒグマ生息地を歩く知床連山縦走(後半)

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知床連山縦走の後半は二ツ池キャンプ地から硫黄山に登りカムイワッカ湯の滝に下山します。1日目に負けず劣らず密度の濃い山行となりました。

【2日目 二ツ池キャンプ地〜硫黄山カムイワッカ湯の滝】

二ツ池キャンプ地〜知円別岳 

2日目は4時00分に起床、出発の準備を進め日の出を待ちます。日の出を待ったのは、景色を楽しむためでなく、明るくなってからでないとヒグマにばったり出くわすのが怖かったからです😅

2日目も天気は良さそう!体は疲れてますがテンションが上がります!

知床での日の出。2日目も頑張ろう。

テントに全く結露がなく、カラッとした気持ちのいい朝です。朝ごはんを食べテントを撤収し、2日目の目的地、硫黄山に出発!

南岳に向かう稜線

テント場を出発してすぐはハイマツ地獄ですが、南岳に登る稜線は岩陵帯でした。

南岳山頂。これから歩く稜線がよく見える。

2日目最初のピーク、南岳に到着。

南岳から二ツ池を眺める

テント泊した二ツ池が見えます。それにしても綺麗な緑の山々です。

今から歩く稜線。まだまだ先は長い。

今から向かう知円別岳。砂の質が変わり白くなっている。

虹だ!

すると…目の前に虹が🌈知床がこれからの山行を応援してくれているような、そんな感じがしました。

視界が悪いと迷いやすいらしい。杭が登山道の目印。

南岳を越えるとザレ場のような場所に一旦変化。広い稜線のため道迷い防止のための杭が等間隔に打たれているので、それを目安に進みます。

広がるハイマツ帯

ザレ場を過ぎると再びハイマツ帯に戻ります。

素晴らしいハイマツの大地

こんな景色、本州にありますか?ハイマツの緑の大地が本当に綺麗です。でも見た目とは違い歩くのは大変ですが…

長閑な草原も少しある

こんな長閑な草原の様な場所もあります。

この中を歩いてきた

知円別岳の入口に到着。休憩しながら来た道を振り返る。ハイマツが深いな〜

トラバースする道も細い

最初は細い登山道で知円別岳をトラバース。砂地で滑りやすく慎重に進みます。

最大の難所となった「中の廊下」

知円別岳のヤセ尾根。ザレて左右が鋭く切り落ちたナイブリッジで別名「中の廊下」と言うらしいです。ここを通って硫黄山に向かいます。実はここが私には今回の山行中で最大の核心部であり、最も恐怖した場所でした😱

滑りやすく細いナイフリッジ

おそらくここは風の通り道なのでしょう。今までほとんど風がなかったのに、ヤセ尾根に立った瞬間…ものすごい爆風!しかもずーーーと爆風が吹き続け全く弱まらない!こんな風の中、この細いヤセ尾根をとても歩けない…恐怖で立ちすくんでいると…

同行者「道があってるなら止まってないで、早く一気に行ってよ」…はい、私よりやっぱり肝が座っていています。

ラッキングポールを地面にさし、重心を低くしながら一歩一歩進みなんとか通過😩本当に生きた心地がしなかった…ヒグマ以外にこんな強敵がいたとは予想外でした。

実は廃道となってますが、迂回路として二ツ池から南岳に向かわず、硫黄平から第一火口キャンプ地に抜けるルートもあり、風が強い時はそちらを通る人もいるという記事を読みました。そんなルートあったかなぁ…気づきませんでした。

知円別岳〜カムイワッカ湯の滝

なんとか恐怖の「中の廊下」を抜け、最後の目的地、硫黄山に向かいます。

強風がすごい。どこに行ってもハイマツがある。

溶岩の岩陵帯を越えていく。どこに行ってもハイマツがあるなぁ。とにかく風が強い!

この景色を見れば疲れも吹っ飛ぶ

途中で羅臼岳方向を見るとすんごい景色!なんて壮大な自然なんだろう!

2頭の親子クマ。こっちに気づいているかなあ?

歩きながら左方向を見ると岩陵帯で2頭の親子クマが日向ぼっこ。気持ちよさそうだなー

山を駆け登る3頭の親子クマ

右方向をみると親子クマ3頭が山を駆け登っていく。

こっちに気づいていると思うが、
全く意に介していない。

なんだかクマを見ても驚かなくなってきた。やっぱり北海道のクマは馬鹿じゃない。全然近づいてこないです。

黄山の山容

ようやく最後の目的地、硫黄山に取り付いた!実は私はすでにもうクタクタ。硫黄山は回避してもいいかなと思い、優しさを見せるフリをして同行者に「疲れてるなら硫黄山は登らなくてもいいよ」と声を掛ける。答えは…登る。よし最後の力を振り絞って硫黄山にアタックだ!ヒグマ対策で食料だけアタックザックに移し、ザックをデポして硫黄山を登っていきます。

岩に描かれた道標

北海道の山でよく見かける岩に描かれた道標。他の山でも見たので、北海道のスタンダード?

黄山の山頂

やったー!最後の目的地、硫黄山に到着だ!疲れたけど嬉しいー!

黄山に登ってよかった!さいこうー!

今まで歩いてきた道のりが一望できます。

秘境知床岳

さらに奥地の知床岳が見えます。いつか登ってみたいけど、無理かなぁ…

黄山から見える国後島

国後島もバッチリ見える。本当に日本の北端にいるんだなーと思うと感慨深くなります。

硫黄沢を下る

山行も終盤、いよいよカムイワッカ湯の滝に向けて下山を開始します。稜線から離れ、今は涸れている硫黄川跡の沢を下っていきます。

涸れた滝跡

崖のような涸れた滝跡がいくつもあり、迂回しながら沢を下っていきます。

この登山道は、両側が切り立つ林になっている深く狭い沢で一本道になっています。もしヒグマに遭遇すると逃げ場がなく、道を塞がれることになります。ここまで来て今さら引き返すわけにもいかないので、ヒグマが移動するのを待つしかありません。

案の定ここで2頭のヒグマに遭遇。1頭目はすぐに林の中に入って行きましたが、困ったのが2頭目。私たちが進む先の岩の上にできた水溜まりで、のんびり水浴びをしてくつろいでいます😓

「お願いだから通らせて、通るだけだから」とヒグマに念じ祈り🙏ながら待つこと約5分…ヒグマがすっーと立って林の中へ!気持ちが通じた?「ありがとう、通るだけだからねー」とお礼を繰り返しながら無事通過することができました。

※余談ですが、硫黄山登山口から訓練のため登ってきた北海道警の山岳救助隊が同じ場所でヒグマに遭遇、1時間待っても動かなかったため、やむなく下山したそうです(木下小屋オヤジさん談)。私たちは運が良かったかもしれません。

このロープが見えたら沢を登る

このロープが沢の終点です。ようやく沢を下りきりました。ここから少し登り返し新噴火口へ向かいます。この辺りで完全に私のスタミナが尽きてきて、登り返しが辛いこと、辛いこと…最後の気力を振り絞ります。

ここでちょっとしたハプニング。茂みの中を登り返していると、前からガサガサッと音が…と黒い影が目の前に、やばいクマだ!やってしまった!と思ったら硫黄山登山口から登ってきた登山者でした😮‍💨羅臼岳を離れてから初めて人に会いました。まじでびっくりして心臓が止まりそうでした😂

新噴火口

再び始まったハイマツ地帯を通って、ようやく新噴火口に到着。ここは携帯電話の電波が入ります。ここでタクシーを予約したウトロ観光ハイヤーに下山時刻を連絡します。ウトロ観光ハイヤーからもここで必ず連絡するように指定されていました。ここからカムイワッカ湯の滝まで約1時間です。

黄山登山口

最後の長い九十九折の登山道を下り、硫黄山登山口まで下山しました!

ゲートを出るとカムイワッカ湯の滝駐車場

ゲートを抜けた先にあるカムイワッカ湯の滝の駐車場に予約したタクシーが待っています。そこまで砂利道を歩いて無事生還!やったー!精魂尽きたけど無事歩ききりました!うれしいーー!

下山後

嬉しかったのがタクシーの運転手さんが水を入れて凍らしたペットボトルを用意してくれていたこと。カラカラに乾いた喉に最高に美味しかったーありがとうございました!

タクシーで木下小屋まで戻り、オヤジさんに下山を報告。9頭のヒグマに遭った話をすると、それはかなりの数だなと驚いていました。私たちと話すオヤジさんの表情を見ると、縦走を完遂し戻ってきたことで認められたような、そんな感じがしてなんだか嬉しかったです。登山者を見守る厳しくも優しいオヤジさんでした。

日帰り温泉

お楽しみの下山後の温泉は、隣の知床秘境の湯「地の涯」の日帰り温泉へ(1000円)。エメラルドブルーの温泉でまさに秘湯、登山後の温泉は最高ですよね!

秘境知床の宿 地の涯 | 泊まれる世界自然遺産、北海道の美食と温泉がここに

豪華三色海鮮丼を食す!

温泉で汗を流した後は、せっかくの北海道ということで近くにあった「かにや ホロベツ店」で豪華三色海鮮丼を食す!

撮り忘れたのでネットから。
豪華三色海鮮丼。贅沢だなー

頑張ったご褒美と旅に来たらお金を使う時は躊躇なく使う!ということで、かに、いくら、うにの豪華三色海鮮丼3600円なり!値段なんか関係なし、美味しかった〜

かにや ホロベツ店 - 斜里町その他/かに | 食べログ

【登山を終えて】

初めての北海道遠征が知床連山縦走。アグレッシブな計画すぎて不安ばかりでした。でも事前に情報収集し準備を整えヒグマ対策も勉強して臨んだ山行は、他に変えることのできない貴重な経験と過去1番の達成感を味わえた忘れることのできない最高の山行となりました。登山というより冒険、ヒグマとの出会い、果てしなく続くハイマツの大地、険しい山々、不安と高揚感で過ごしたテントでの夜、広大な自然。今でも鮮明に思い出すことができる素晴らしい経験。初めてのブログは、この山行を書こうと決めていました。もし読んでくださる方がいれば、ぜひ知床連山縦走に挑戦してほしいです!

最後に、アグレッシブな山行に誘ってくれた同行者に感謝です。

前半はこちら↓

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